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開発・実装

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2026-10-30 のブリーフィング

2. 【技術深掘り】AWS、400個のREST APIをAgentCore GatewayでMCPツール化した本番事例を公開

公開:10月29日|本番運用アーキテクチャ

Amazon Web Servicesが、MoEngageによるAgentCore Gatewayの実装事例を公開しました。

MoEngageは、7つのAWSリージョンに分散する約400個の社内REST APIを、10種類のAIエージェントから利用できるようにしています。

各APIを個別のMCPサーバーとして実装するのではなく、OpenAPI仕様をAgentCore Gatewayへ登録する方式を採用しました。これにより、推定約6か月分の基盤開発工数を削減しています。

なぜ重要か

AIエージェントの本番運用では、モデルの性能以上にツールの認可と社内APIへの安全な接続が問題になることがあります。

今回の事例は、その問題をAWSのマネージドサービスで解決した具体例です。

技術・実装ポイント

主要な構成は次のとおりです。

textAI Agent
    ↓
MCP Client
    ↓
VPC Interface Endpoint
    ↓
AgentCore Gateway
    ├─ IAM / SigV4認証
    ├─ Cedarによる認可
    └─ Semantic Tool Search
    ↓
VPC Lattice
    ↓
社内REST API

注目したい実装は3つあります。

1. OpenAPIからMCPツールを生成

既存のOpenAPI仕様にx-moe-mcpという拡張情報を追加します。

yamlx-moe-mcp:
  expose:
    external: false
    internal: true

これはMoEngage独自のOpenAPI拡張であり、AgentCoreの標準設定項目そのものではありません。

2. Cedarでツール単位の認可

AIエージェントごとにIAMロールを割り当て、Cedarポリシーによって利用可能なツールを制限します。

許可されていないツールは、モデルに渡す一覧からも除外されます。

3. Semantic Tool Search

400個のツール定義をすべてLLMへ渡す必要はありません。

モデルが必要な処理を自然言語で検索し、該当するツールだけを取得します。

これにより、コンテキストの消費量を抑えられます。

API・料金・利用条件

AgentCore Gatewayの公開料金は、API呼び出し1,000回当たり$0.005、ツール検索1,000回当たり$0.025です。

ツールのインデックス作成にも料金が発生します。さらに、VPC Latticeやバックエンドサービス、LLM推論などは別途課金されます。

実装上の注目点: MoEngageでは、テナントIDやユーザー権限をLLMが操作できるツール引数に含めず、認証済みの呼び出し元からヘッダーで伝達しています。

これはマルチテナントのAIエージェントを設計するうえで、特に参考になる方式です。

公式情報:AWS公式・400 APIの実装事例 / AgentCore料金表


2026-10-30 のブリーフィング

3. NVIDIA Nemotron 3.5 Super VL — 120BモデルをAWS EKSで動かす実装ガイド公開

技術記事公開:10月29日|既存モデルの新しいAWS実装例

AWSが、NVIDIAのマルチモーダルモデル「Nemotron 3.5 Super VL」をEKSとSageMaker HyperPod EKSへデプロイする技術ガイドを公開しました。

Nemotron 3.5 Super VLは、総120BパラメータのMoEモデルで、推論時にアクティブになるのは12Bパラメータです。

テキスト、画像、文書、動画を入力でき、最大100万トークンのコンテキストに対応します。

なお、モデル自体は10月15日に公開済みです。今回の新着は10月29日のAWS向け実装ガイドです。

なぜ重要か

オープンウェイトモデルを自社インフラで運用する際の、GPU構成と性能測定方法が具体的に公開されたためです。

モデルの性能だけでなく、実際に必要なGPU台数を判断できます。

技術・実装ポイント

Nemotron 3.5 Super VLは、次の技術を組み合わせています。

技術役割
MoEトークンごとに必要な専門ネットワークを選択
Mamba-2長い系列の効率的な処理
Transformer Attention文脈間の関係を処理
RADIO Vision Encoder画像・動画の理解
Multi-Token Prediction推論高速化

特にMamba-2とMoEを組み合わせている点が興味深いところです。

アクティブパラメータ数を削減しながら、長いコンテキストを扱うための計算効率を高めています。

GPU要件

AWSが示したvLLM構成での最小GPU台数です。

GPUBF16NVFP4
B200 / GB20082
B300 / GB30041
H20084
H100168

NVFP4量子化によって必要なGPU台数を削減できます。

ただし、量子化による精度への影響や実効性能は、用途ごとに検証する必要があります。

API・料金: モデル重みを使用するセルフホスト方式では、モデルAPIのトークン従量料金ではなく、主にGPUインスタンス、ストレージ、ネットワークなどのインフラ費用が発生します。

AWSの実装例では、EKS、ECR、FSx for Lustre、EFA、NVIDIA Dynamo、vLLMを組み合わせています。

また、TTFT(最初のトークンまでの時間)とITL(トークン間の遅延)を別々に計測し、GPUの配置を最適化する方法も紹介されています。

公式情報:AWS公式技術ガイド / NVIDIA公式モデルカード